パーツ考察 − 19 ― 2010/05/20
十字型のギア(ノブホイール)。これ。
BrickLinkでは「Technic Knob Wheel」という名称で、ギアのカテゴリには入っていない。
私は、上の写真のような感じで、軸を90度方向曲げるときによく使う。
上の写真のように、ギアを使っても同じ動力伝達ができる。
しかし、十字型ギアを使う大きなメリットが2つある。
【逃げる方向に力がかからない】
通常のギアやベベルギアを使う場合、負荷が大きくなったとき、どうしても逃げる方向(上の写真でいうと左側のギアは下方向、右のギアは右方向)へ力が働く。それはフレームの分解や緩み、ギアの空回りにつながる。
十字型ギアの場合は、大きな負荷がかかってもほとんど逃げ方向への力はかからない。つまり壊れにくいということである。
【位相を合わせやすい】
二足歩行や四足歩行などのマシンを作るとき、必ず「位相」というものを意識し、合わせる必要が出てくる。たとえば「こっちの足が地面に着いているとき、あっちの足が浮いている」というような相対的な位相である。
通常のギアを使う場合、歯数分の位相(16歯なら16種類の位相)を得ることができる。細かい位相合わせができる反面、持ち運びやギアの空回りなどで位相がズレてしまった場合、16種類の位相から合わせ直さなければならない。これが、結構面倒で気を遣う作業である。
その点、十字型ギアの場合、位相のバリエーションは4種類。細かい位相の調整は全くできないが、ズレてしまったとき、ほとんど頭を使わずに簡単に直すことができる。
こういったメリット(あるいはデメリット)を理解した上で、うまく付き合えば実に便利なギアである。
コメント
_ SHG ― 2010年05月21日 16:31
_ 五十川芳仁 ― 2010年05月22日 06:28
>16歯ギアの代わりに使うとバックラッシュが小さくなります。
なるほど。これについては気がついていませんでした。情報ありがとうございます。
なるほど。これについては気がついていませんでした。情報ありがとうございます。
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あと、16歯ギアの代わりに使うとバックラッシュが小さくなります。(この使い方は僕はあまりしません。)